“サンプリング”配布実施に必要な許可とは?
サンプリングとは、広告分野(マーケティング・市場調査)における業界用語で、
主に企業メーカーが新商品やサービスのリリースに向けて商品やサンプルを消費者へ配布し
認知してもらう、試す機会を作るためのプロモーション活動となります。
実施する場所は、告知する商品サービスにより異なりますが、駅前や街頭、店頭・施設など
訴求ターゲットに合わせて選定されます。そのため、サンプリングを実施する際は行政への
道路使用許可申請や各施設との交渉が必要となるケースが多々あります。
また、実際プロモーションではその場所で配布できるサンプルや広告物の数量などから、
配置するサンプリングスタッフの人数を決めるなど、しっかりと計画することが重要な
ポイントとなるため、業者へ外注依頼を検討する際は、サンプリングの専門的な知識や
実績があるか否か見極める必要があります。
以上を踏まえて、サンプリングプロモーション成功の秘訣を御紹介します!
【目次】
サンプリング配布に必要な許可の種類
・街頭や歩道での配布許可について
・駅前での配布許可について
・店舗や施設内での配布許可について
サンプリング業者へ依頼するメリットと料金相場
・サンプリングを依頼できる会社の特徴
・サンプリングの料金相場について
・【オプション】その他に掛かる費用
サンプリング配布に必要な許可の種類
サンプリングは、主に大きく分けて3つの方法でプロモーションされることが多く、
「街頭や駅頭での配布」「店舗や施設内での配布」
「自宅へ試供品を郵送する配布」などが挙げられます。
今回紹介するサンプリング方法は、主に街頭や施設内でのサンプリング実施についてご紹介します。
街頭や歩道での配布許可について☑
路上で見かけるチラシやティッシュ配りも、サンプリング活動に当てはまりますが、
このようなケースにおいても許可が必要となってきます。
実際には、配布スタッフを配置するポイント(住所)の管轄警察署が窓口となりますので、
該当の警察署へ道路使用許可書(4号許可)の申請を行います。
申請内容は、「配布する場所・期間・人数・配布する物」を事前に申請することで
許可を取得することができます。
但し、通行人が行き交う歩道上でのサンプリング活動となるため、交通安全面を考慮し
管轄警察署によって許可の範囲が異なりますので事前に確認したうえで申請を行うとスムーズでしょう。
【街頭のサンプリングで得られるメリット】
特定ユーザー層を絞った場所で実施することで、100%に近いターゲットへ届けられるため無駄がない。
活用事例として、決まった学校の生徒のみにアプローチする学習塾など。
駅前での配布許可について☑
駅前でのサンプリングは、街頭で行うケースと同様に配布スタッフを配置する住所の管轄警察署が
窓口となり、道路使用許可書(4号許可)の申請を行います。
但し、駅前となるので駅や駅ビル等の敷地と混同しやすいため事前に確認しておくことが必要でしょう。
道路使用許可書の適用範囲は、あくまで一般歩道の許可となりますので駅敷地での配布はNGです。
また駅敷地でサンプリングを行いたい場合は別途許可が必要となってきます。
【駅頭のサンプリングで得られるメリット】
比較的人通りの多い場所でリーチでき、エリア(駅)でユーザー層を絞ったプロモーションが可能。
活用事例として、お店など、最寄駅を利用する店舗近隣の方へオープンやキャンペーンの告知など。
店舗や施設内での配布許可について☑
買い物客が多く集まる施設内でリーチでき、エリア(施設)で購買意識の高いユーザー層を絞った
プロモーションができる。活用事例として、施設内に店舗がオープンした際の告知、
ブースを設置した会員獲得を行うキャンペーンなど。
以上3つ、サンプリング時に必要な許可に関して紹介しましたが、
街頭や駅頭でサンプリングを行う際の道路使用許可「要・不要」については、全国的な実績で鑑みると
「人通りが多い主要都市については必要」
「地方など人通りが少ないエリアは不要または少人数での実施なら不要」
というケースが多くなっています。
また、店舗施設では許可のみではなく、スペースを利用するといったケースが見られます。
サンプリング業者へ依頼するメリットと料金相場
サンプリングは、実施する立地・ロケーションや配布時間など、事前調査や実績に基づいた
マーケティング要素がプロモーション成功の秘訣と言えますが、前述のような許可取りから配送、
スタッフのアサインまで手間と時間、諸費用も都度掛かってきますので
専門会社へ依頼する場合のメリット、サンプリング料金相場について御紹介したいと思います。
サンプリングを依頼できる会社の特徴☑
サンプリング業務を請け負う会社は主に3つの特色があります。
ここでは、実際に自社登録スタッフを抱えている会社のみを対象に紹介します。
1. サンプリングや街頭配布を中心に行う会社
サンプリングをメイン事業としているので、実績経験が豊富でサンプリングに関わる許可~配送などの
業務も一気通貫依頼できて、実際に携わるスタッフもサンプリングに特化している点が強みでしょう。
2. イベント・キャンペーン事業中心に行う会社
サンプリングのみならずイベントキャンペーン系の実績から、幅広い知識を活かした企画力があるので
プロモーション展開に応用でき、施設内のキャンペーンにおいても設営~運営などが強みでしょう。
3. あらゆる業務の人材派遣を行っている会社
サンプリングに特化していないものの、幅広い業務に対応できるスタッフを多数抱えており、
動員力が強みとなります。
但し、単発業務に対応していないこともあり、人材紹介となるケースもあります。
以上のように各社特徴があるので、プロモーション内容に応じて比較検討してみるのも良いでしょう。
サンプリング料金の相場について☑
基本は人件費で構成されており、配布スタッフの拘束時間で料金設定が組まれています。
稀に配った部数で見積するケースもありますが、サンプリングにおいては当日の天候や現場状況で
配布数の変動が起きることから、部数に関わらず拘束時間での料金設定がほとんどです。
<各社の料金設定例>※東京都内
A社・・・3時間/11,000円│8時間/20,500円
B社・・・3時間/ 9,500円│8時間/19,000円
C社・・・3時間/ 8,000円│8時間/17,000円
時間あたり基本単価 2,500円~3,500円 が平均的な相場となります。
各社2時間または3時間以上から料金設定をしていることが多く、
拘束時間に応じて1時間あたりの単価が変動する仕組みとなっています。
尚、短時間ほど人材を集めることが難しいことから、時間当たりの単価が上がる傾向にあります。
また、各社ともに交通費や管理費など別途で掛かるケースが大半です。
【オプション】その他に掛かる費用☑
サンプリングを実施するには、配布物の制作費を除き、人件費以外にも下記のような
諸費用も想定しておくことが必要となります。
・道路使用許可申請費(印紙代および申請に稼働する人件費と交通費)
・配布物の運送費や保管費
・実施に関わるマニュアルや報告レポート制作費
・その他、スタッフを指定する際の手当など
サンプリング業者を選定する際の勘所
サンプリング業務に関わらず、企業が外注業者を選定しようとする際、
まず安い業者に魅力を感じてしまう場面も多いでしょう。しかし、サンプリングにおいて見積構成の
ほとんどは、スタッフ給与や管理コストの部分が占めていることが分かると思います。
極端に安価な見積の場合、どのようなスタッフが登録しているか、
会社はどのような管理を行っているのか必ず確認をした方が良いでしょう。
中には当日現地へ視察に行ったところ、依頼した人数のスタッフが用意されなかった
プロモーションにそぐわないスタッフが手配されていたなど、ミスマッチの発生に繋がります。
また、サンプリング現場ではリアルタイムで起きる様々な状況に対し判断を行い、
現場へ指示する必要があります。現場実績が少ない業者の場合、トラブルやクレームに発展しかねない為
細かな部分まで確認し、認識の相違がないように打合せを行った上で業者選定することをお勧めします。
まとめ
サンプリングは決して容易で安価なプロモーションではありません。
しかし、綿密に計画を設定し実行できれば満足いく費用対効果を得ることができます。
依頼の際には業者ごとの傾向をよく確認し、誠実に対応してもらえる業者に依頼することが
サンプリングプロモーション成功の秘訣と言えるでしょう。
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